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ジャンル別頭痛の状態と原因・女性必見治療法
頭痛
タイプ別に分類すると、慢性の一次性頭痛と、その原因が命に関わる病気の二次性頭痛に分けられます。
個々に関して、症状や原因、治療法と何科に行けばいいのか。
そして受診したときに伝えるべきポイントをご案内します。
頭痛の種類と受診すべき診療科
一次性の代表としては、女性に多い片頭痛や群発頭痛、緊張型頭痛、そして薬物乱用頭痛。
二次性の方は、脳出血に脳腫瘍などで、脳の血管や神経の病気があげられます。
一次性は、頭痛専門機関を設けている神経内科や脳神経外科、ペインクリニックの受診。
二次性は、MRIの装備が整った脳神経外科、あるいは開頭手術の可能な緊急・総合病院の受診が一般的です。
一次性頭痛
この症状の代表、片頭痛は女性が7割以上。
群発頭痛や緊張型といわれ、薬物乱用頭痛もこの分類です。
ぞれぞれの症状とその治療法を解説します。
なぜ片頭痛は女性に多いのか、症状と特徴
女性に多い片頭痛、こめかみや目の周り、首の後ろがズキンズキンと痛む症状です。
数カ月に1回から週に数回の頻度が一般的ですが、個人差もあります。
とくに女性ホルモンが不調での女性に多いとされ、こめかみの痛みをはじめ、頭を締め付ける痛み、脈打つように痛む症状などいろいろ。
子供のころの片頭痛は男の子に多く、生理が起こる思春期からは、女性の片頭痛が一気に逆転します。
つまり思春期以降の片頭痛は圧倒的に女性に多く、閉経以降は女性の片頭痛持ちが少なくなることで、女性ホルモンと奥深い関わりがあると考えられるのです。
また女性の生理と片頭痛に言及すれば、女性の6割は何らかの形で生理周期が原因です。
女性の1割以上は生理のとき起こりやすいようです。
片頭痛が原因で薬物乱用頭痛へ
片頭痛に悩むのは15歳以上人口の8.4% 840万人と推定されています。
たかが頭痛と軽視し、長年の市販頭痛薬の使用で薬物乱用になることもあります。
薬を乱用すると症状が日常的に出現する、耳なりやめまいを併発する要因にもなります。
片頭痛が原因で脳梗塞予備軍にも
片頭痛は数日我慢すればやがて消えて終わる、と安易に考える人が多いようです。
最近の研究では片頭痛が要因で、一般人より脳梗塞を生じやすいことが明らかになってきました。
片頭痛の発作により、脳血管の内皮細胞が損傷を起こります。
さらに症状が繰り返せば、血管へのダメージ蓄積が原因となって、脳梗塞を引き起こすのです。
脳梗塞の原因となる発症倍率をそれぞれで比較してしましょう。
単純な片頭痛のある場合で2倍、ギラギラした光が映る症状の時で6倍。
片頭痛の上に喫煙すると10倍、症状があって低用量ピル服用で2倍、さらに喫煙と低用量ピル服用でなんと34倍になります。
女性に限らず、片頭痛とはそれほど注意が必要な症状なのだといえます。
女性の片頭痛の治療
男性、女性に限らず、要因が何であれ鎮痛剤や漢方薬は習慣性にしないよう努力する必要があります。
女性特有の生理の際は、血管の縮小を適正に保つ薬品が効果的です。低用量ピルなどホルモン剤も女性の頭痛を緩和します。
女性外来あるいは頭痛外来などで処方してもらえます。
女性の場合なら、妊娠の有無も予防薬の選定に配慮しますが、女性に限定せずとも、重症度や回数を低くする予防薬もあります。
血圧や肩こりの有無、年齢、重症度などを参考にして予防薬を選定、発作のコントロールをします。
女性に人気のハーブも、改善に活用されます。
更年期の女性の発汗やほてり、耳鳴り、めまいに効果の期待できるフィーバーフューがあります。
女性にとって辛い月経前症候群には、チェストツリー、ブラックコホッシュなどのハーブ系サプリメントもお勧めです。
女性と群発頭痛の症状
一定の間隔で、首筋と片目の奥に差し込むような激しい痛みが起こるのが群発頭痛です。
以前は女性より男性に多い頭痛といわれていました。
女性ホルモンの関係で女性に多い頭痛とされますが、群発頭痛は女性ではなく20~30歳代の男性に多いタイプとされていたのです。
ところが、近年女性の喫煙率増加が原因なのか、女性の社会進出が原因なのか、男性、女性に関わらず増加中。
とくに女性の群発頭痛が増えているようです。
発作が起こると激痛が原因でじっとしていられず、転げ回ったり頭を叩いたりする人もいるほどです。発作中には、目の充血や、鼻水が出たりすることもあります。
群発頭痛の原因
原因が特定されていないので、女性ホルモンの乱れでの片頭痛のように原因と断定できる症状ではありません。
一日のうちほぼ同じ時間に毎日定期的に起こることから、自律神経の調節を行う体内時計の乱れが原因と考えられています。
脳の視床下部にある生体時計がおかしくなり、その情報が首の動脈を取り巻いている三叉神経に伝わります。
それが原因で誤った痛み情報、炎症物質を放出すると考えられているのです。
群発頭痛の治療方法
群発頭痛が起こっている間は、規則正しい生活、禁酒・禁煙が絶対条件。
アルコールが原因で血管が拡張して痛みを誘発するからです。
タバコを吸うと神経を刺激するので、症状の原因となります。
生体時計の乱れが原因なので、規則正しい生活を送ることが発作の悪化を防ぎます。
入浴による血管拡張が原因で群発頭痛の引き金になることもあるので、できればシャワーが安全です。
発作は激烈で突発的なので、効きの遅い内服薬では効果は実感できません。
自分で注射するトリプタン製剤イミグランは即効性があり推奨されます。
また、この注射は一般の方でも恐怖感なく行えるよう、針を見ることなく針を付け替えられる特殊なペンシル型なので安心です。
緊張型頭痛の症状
首から後頭部やこめかみが、締めつけられた感じに痛む緊張型頭痛は、肩こりを伴います。
午前より夕方に多く起こるので、帰宅後、お風呂に入ることで症状は改善します。
症状がひどいケースでは吐き気や嘔吐を伴い、長期間起こることもあって、気分が落ち込む原因にもなります。
女性の場合、30~40歳代に多い片頭痛にくらべ、どの年代の女性にも見られます。
女性特有の更年期症状が原因なのか、鑑別が必要となります。
緊張型頭痛の原因
女性の社会進出で男性、女性に関わらずデスクワークは長時間化しています。
しかし、女性の端末処理時間は男性より長いのが実情。
オフィスワークで同一姿勢を長時間続けることが原因でストレスが原因で緊張型を発症する女性が多いようです。
肩や首の後ろ、背中の筋肉など、長時間の緊張が原因で、血流が低下し、疲労物質の乳酸やピルビン酸の不要物質が貯まります。
それらが神経を刺激したことが原因で、締め付けられるような鈍痛が筋肉から生じるのです。
女性の緊張型の原因としては、更年期に女性ホルモンのエストロゲンの急激な減少があります。
女性ホルモンの減少が原因で自律神経のバランスが乱れ、イライラや不眠、疲労などを伴った頭痛を起こすのです。
女性ホルモンは別にしても、女性にとって更年期は子供の進学や就職、親の介護、老後の資金など解決しなければならない出来事が目白押し。
それらが原因で女性ホルモンの減少と相まってさらに更年期女性の頭痛を悪化させるのです。
緊張型の改善と治療長時間同じ姿勢をすると肩甲骨周りや首が縮こまります。
肩こりの原因を緩和するには軽い体操を日頃の習慣に取り入れることが症状の改善につながります。
音楽によるリラックスも効果が見られる。
自分のスタイルを盛り込み、緊張型を起こしやすい生活習慣を逃れる工夫が必要です。
片頭痛と合併のケースも多く、女性に多い片頭痛の根本治療薬であるトリプタン製剤と、筋肉を弛緩し血流改善につながるブロック注射治療を併用することも改善策の一つです。
頭痛薬の乱用による頭痛には原因となる薬の中断が必要
原因となる痛み止めの服用を中止することが、薬の乱用に最も重要です。
原因となる痛みを取り去る以外には、症状を止めることは不可能なのです。
もちろん、薬物乱用の原因となる痛み止めを止めても、医師による予防薬中心の治療が続くので心配する必要はありません。
とても厄介な病気でもある薬物乱用。
薬への依存が原因ですから、理屈は分かっていても手放せないからです。
麻薬ではありませんが、薬への依存が原因なので、いったん改善しても、またいつもの薬、あるいは似たような痛み止めに手を出してしまいかねません。
患者さんの意志の弱さが原因なら、家族や周囲の協力が必要です。
自分を正面から受け止め、心から薬物依存を止めたい、と思って初めて治療が始まります。
二次性頭痛
一次性とは違い、違う病が原因である二次性には、気をつけて下さい。
生命にかかわる脳の病気が原因である場合もあります。
次のような症状が当てはまる場合は、いずれ治る頭痛と自己判断しないで、救急病院や脳神経外科を受診するように注意が必要です。
- 普段と違う頭痛
- 初めて感じた頭痛
- 頻度や重度が悪化する頭痛
二次性頭痛の原因
この頭痛の原因には次のものがあります。
脳梗塞、脳腫瘍、くも膜下出血、低脊髄液圧症候群、帯状疱疹、慢性硬膜下出血、髄膜炎、三叉神経痛、甲状腺が機能低下などです。
二次性頭痛の治療法
二次性の場合、CTやMRIなど早急の検査で原因を見極め、専門的な治療の開始が大切です。
一日でも早く脳神経外科のある病院で受診しましょう。
受診時には発症時期やまひの有無、頭痛の部位、事故など原因の有無など、適切に答えられるよう準備しておきましょう。